デビュー作発表を終えて、『不知火の殺人』の長いあとがき
2020年10月27日
渡橋銀杏としてのデビュー作、『不知火の殺人』が無事に発売されました。
本編にもあとがきを添えてありますが、書き足りないので少し……
経緯といたしまして、夜中にAmazonkindleさんに申請後、就寝。目が覚めると既に発売されていて、ただいま記事を作成している状況です。
当方、ブログ等は始めての経験なのでいろいろと書きたいことを整理できているのか不安ではあります。
まず、自身の作品がどのような形であれ世の中の皆様に触れる機会を得ることができたと言うのは、非常に嬉しく思います。これまでに書き上げてきた作品の中でも特に充実感、達成感というものが大きかった作品で、
「この気持ちを感じるために創作をしている」
その一端がわかったような気もします。
今回の作品で使用されたトリックに関しては、あくまでも理論上は可能です。
しかし、机上の空論という言葉があるように実行するとなれば十中八九失敗するでしょうから実際に使用はしないでくださいね((笑)
まだ一作しか書き上げていない僕がミステリー論を語るのはおかしな話ではありますが、あくまで僕の作品が持つテーマとしては
「あとだしの無いミステリ」
これを意識しています。具体的にあとだしと言うのは、
1,必要な情報が解答編に含まれている
2,必要な知識が明らかに一般常識を逸脱している
この2点です。
1に関しては詳しく振れませんが、2には様々な考えを持つ方がいらっしゃることだと思います。
実際に僕が過去に読ませていただいた作品には専門知識を推理に必要とするトリックを用いたものもいくつかありました。(もちろん、そういった作品が悪いと言っているわけではありません)
しかし、それではその知識を持っている人しか謎を解くことができません。
僕はミステリーの醍醐味である謎を明かした時の爽快感というものを少しでも皆さんに味わっていただければと思い製作しているので、それよりは必要な知識を出題編にて全て解説してしまう方がいいのではと思い、このスタイルを続けていくつもりではいます。
もちろん、一般常識の線引きは難しく
・水は常温ならば液体である
これは出題編でわざわざ解説しません。
・コンセントは穴の長さが短い方から電気が流れ、長い方から電気が逃げていく
こちらは理由と共に解説します。
これらは非常に線引きがわかりやすいのですが、
・純粋な水は電気を通さない
この辺りは難しいところです。しかし、こういって悩めるところも創作の楽しみかなと思っていますので、ゆっくりと製作していければと思います。
最後に、出版社の方や担当編集の方。帯の宣伝を書いていただいた方にお礼を申し上げるのが定番だとは思いますが、残念ながら僕にはそういった相手がいませんので、違う方々にお礼を申し上げたいと思います。
まずは、こちらの作品『不知火の殺人』に触れていただいた読者の皆様。こんな無名な作家を見つけていただきありがとうございます。僕の作品が皆様の心の片隅に残ることが出来れば、これ以上に嬉しい事はありません。
そして、僕をこの世界に導き夢を与えてくださった偉大なミステリー作家の皆様にもこの場を借りてお礼いたします。読書、そして創作という趣味を得ることが出来たのは、間違いなく素晴らしい作品に触れてきたからであり、その事を忘れずにこれからも精進していただきたいと思います。
長々と失礼いたしました。渡橋銀杏でした。
2022/10/27