渡橋銀杏の脳内解剖

徒然なるままに

近年の流行について

そして誰もいなくなった

お久しぶりです。渡橋銀杏です。

最近ではジュンク堂渋谷店が閉店するなど悲しいニュースがあり、小説というものの在り方も変わっている中で、近年の流行する物語の傾向に関して話していければと思います。

近年の作品は小説に関わらず、『わかりやすさ』が重要だと感じます。

特に『鬼滅の刃』は主人公の炭次郎が

『何をするべきか』『なぜその思考に至ったのか』『さらにその背景』を、

すべて言葉として話してくれるため、非常に場面ごとの心情の変化や炭次郎の成長がわかりやすいところが人気を博した理由の一端ではないかと感じます。

 

また、ライトノベルという小説の形態でも

・イラストがあるため、キャラクターの容姿を想像する必要がない

・一人称視点で、その思考を詳しく語るため、推測をする必要もない

これらは非常に現代の『電子書籍化』や『音声読み上げ』などにも適しており、これから更にライトノベルというジャンルの裾野は広がっていくと思います。

 

そんな中で、『ミステリ』は明らかにその逆を行く作風であると言えます。

全てを明かされるのは解答編で、それまでのおおよそ七割の出題編では常に何かが謎のままで物語が進行します。そして、それを脳内で補完しながら自分なりの推理を組み立てるという楽しみかたが一般的ではないかと思います。

 

これから先に、ミステリというジャンルがどうなるかはわかりません。

そんな中で僕は、わかりやすいミステリというジャンルで、少しでもミステリの良さを広めることが出来ればいいかなと思います。

もちろん、今はただただ文章力が不足しているだけなのですが、いずれは理想である

『トリックに使用された一般常識を逸脱している知識を全て解説したうえで、解答編で読者との閃き力と勝負をする』

いわゆる数学の問題に近い形態のミステリを完成させることが出来れば、『わかりやすさ』と『ミステリ』を両立できるのではないかなと思い。日々、思考するばかりです。

 

最後に、しっかりと自身の作品である『不知火の殺人』をKINDLEの形式で読みなおしたところ、やはりまだまだであると感じましたし、淡々と話が進んでいるためもう少し主人公や犯人の心情を詳しく描いた改訂版をいつか出せるように頑張ります。

 

長々と失礼いたしました。渡橋銀杏でした。